育ちの芽『親が陥りがちな過剰干渉・過剰期待』


親が陥りがちな過剰干渉・過干期待


佐々木先生は、常々「過保護に育てて、ダメになった子を、私は本当に見た事が無い」といっておられました。

 一般的には「過保護」という言葉には「過干渉」と言う意味合いが含まれますが、佐々木先生は「子どもに望まれたことをするのが“過保護”」そして「子どもが望んでもいないことを親が先回りしてすることを“過干渉”」と明確に分けています。

 その上で、「過保護」はとても良い事だが、過干渉は決定的に良くない。特に一人っ子やまだ二人目が生まれていない一人目の子は、注意が必要だと下記の様に言われました。



親は一人きりの子だから、可愛がられるだけ可愛がっていると思っていますが、実際には自分の願いを伝えているということはないでしょうか。たった一人の子だから、こういう子に育ってほしいということを、夢中になって言い続けてはいないでしょうか。

 本当の意味で、子どもの言うことをよく聞いてあげられる、甘えさせてあげられる親は少なくなったと思います。

 親のほうが子に甘えているということが多いのです。

 子どもの希望を一生懸命汲み取ろうとするのではなく、自分の期待や希望を子どもに叶えてもらおうとしている親が多いのです。

 実は子どもが辛いのは、親が正しいことを言っている時なのです。間違ったことを言われるのであれば反抗できますから、かえって良いのです。

 ちゃんと片づけないさい、学校から帰ったらまず宿題をしなさい。朝早く起きられるように夜は何時までに寝なさい。

 親の言っていることを一つ一つは正しいのです。けれど、量が決定的に多すぎる、口出しが多すぎるのです。

 親が陥りがちなのは、過剰干渉、過剰期待です。子どもを親の自己愛の対象にしてしまうのです。そして、それをむき出しの表現にはしません。

 また、自分では、愛情から子どもを良い子にしようと思い込んでいるのです。

 もちろん自己愛のない人はいません。本来、親が子どもを愛していると言う時にも、一部自己愛の感情を持ちながら、子どもに向けての愛を持っているのです。

 一人っ子の辛いところは、それを一身に受けなければならないことです。3人いれば3つに分散できます。一人っ子はそれを1人で背負わなければならないのです。一人っ子がしばしば難しくなることがあるのは、そういうことによると思います。

 親の愛情を独り占めできているという事は、親の期待を1人で背負わなければならないということなのです。親の愛情を1人でゆったりと受けられるなどという幸せな一人っ子は少数派になってきました。



現在の母親のほとんどは「過干渉」です。「過保護」と「過干渉」は似たものととらえている人が多いようですが、全然違うのです。 過保護は自主的でイキイキした子どもを育てますが、過干渉は自立の芽を摘み、度が過ぎれば、子どもの人格を破壊します。



佐々木先生が「子どもの人格を破壊します」などという過激な言葉を使ったことはめったにありません。それ程「過干渉」は子どもの悪影響を与えます。

 勿論、ネグレクトなどの「放任」もよくありませんが、子どもの数が少ない現代は、日常的に口うるさく「過干渉」されて、人格を歪められる子どもの方が多い様に思います。 佐々木先生の言われる通り、「自分の期待や希望を子どもに叶えてもらおう」としているのではないかと、常々、自問自答することが必要です。        2022.9. 山田昇



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