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執筆者の写真虹の丘

父親と母親の『自然な役割り』


『 父親と母親の“自然な役割” 』

最近は、「母性」と「父性」の区別をせず「親性」と言う人が増えてきました。長く続いたきた男尊女卑や男女差別の反動が起因しているとも言われます。しかし、沢山の子ども達と過ごしてた私としては、「親性」という言葉に違和感を感じています。

 佐々木先生はこの様に言われました。



母性、父性はそもそも、別々に存在するものではない、という考え方をする人もいますが、私は、やっぱり母性と父性は、あると考えています。

 基本的に言えば「父性」は社会的ルール、善悪、人生の在り方や生き方の理想、価値観を教えるものです。そして、「母性」は、無条件に子どもを許容し、安らぎと絶対的な安心感を与えるものです。

  私自身は子煩悩のほうで子どもにはごく甘い父親でしたが、3人の子どもたちは、どんな時でも母親のそばにいるときの方がずっとくつろいでいました。

 お母さんの匂いが好きなのか、肌ざわりが好きなのか、それより、もっと普遍的な何かなのか、それは本当に分からないのですが、不思議なものです。

 家族の都合や考え方はいろいろありましょうが、両親がそろっているのであれば、無理に「父親も母親も同じように育児を負担する」「役割は完全に平等に分担する」「役割を逆転する」 という必要はないのではないでしょうか。

 もちろん、お母さんは仕事をしないでべったり子どものそばにいなくてはいけません、などという意味ではありませんよ。

 けれど非常に根本的な部分で、「お父さんは社会的なルールや生き方や理想、価値観など教える」「お母さんは安らぎやくつろぎを与える」という「役割」はそのままごく自然に持っていたほうがいいし、家族でごく自然にその役割の違いを実行できなくなったら、それが一番心配です。

 「母性」とは、子どもが自分の存在に無条件の誇りや自信を感じることを可能にしてくれる感性を育てる機能であると思っています。



私も佐々木先生のこの考えに、まったく同感です。我が子三人の子育てを振り返っても、母親の母性にはかなわないという実感が確かにありますし、父親には父親の役割があるとも感じています。

 例えば、園児のお父さんが入院したとしても、園児にはほとんど影響が出ませんが、お母さんが入院ともなれば、園児はたちどころに不安定になることが殆どですし、それが自然だと思います。

 生まれる前に約10ヶ月もお母さんのお腹の中で過ごしてきてことだけでも圧倒的な違いですよね。

 私の尊敬する陶芸家が「人も文化は“母なるもの”で育ち、栄える」と言われましたが、正にその通りだと思います。

 なにせ、人類史上、お母さん以外から生まれてきた人類は一人も発見されていませんからね・・・。(笑)  2021.1.山田 昇

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