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責任感のある子

『責任感のある子』

「財団法人日本青少年研究所」という調査機関が、40年以上継続的に日本・中国・韓国・アメリカの中・高校生の意識調査をおこなっています。

 ある年の調査では、「自分に起こったことは自分の責任」と考えている中学生が、アメリカ:59.7%、中国:46.9%に対して、日本の中学生は25.2%という結果でした。また、日本の高校生の大きな特徴の1つに、“責任のある仕事に就きたがらない”というものが挙げられていました。社長や事業主など、責任のある仕事に就きたくないと答えた高校生が、50%以上でした。責任感が乏しい若者(大人も!?)が増えているようです。

 以前「責任感のある子に育てるにはどうしたら良いでしょうか?」という問いかけに、佐々木先生はこの様に答えておられました。

我が子を“責任感のある子”に育てたければ、『あなたの責任は、父さん母さんが、すべてとってあげるから、安心しなさい・・・』と伝えることです。

この話を聞いた当時、我が子が居なかった私は、職場の職員、特に新人の新人研修で、必ず、「この仕事は一人前になるには、3~5年はかかります。ですから失敗を恐れず、精一杯チャレンジして下さい。責任は私が全てとりますから。」と伝えるようにしてきました。するとどうでしょう、「山田が責任をとってくれるから、いいかげんに仕事をしよう・・・」などという職員は、一人もいませんでした。それどころか、新人の職員に対して、先輩の職員が「あなたの責任は、私がとるから、思い切りやりなね!」などと言っているのです。

 いかがでしょう。その職員は、自分の責任だけではなく後輩の責任までとると覚悟を決めているのです。

 もし、私が新人研修で「自分のことは自分で責任をとりなさい!」と言っていたなら、その職員も新人に対して「自分のことは自分で責任をとりなさい」と言っていたでしょう。

 今日の日本の若者は、幼い頃から「自分のことは自分で責任をとりなさい!」と言われ続けている様に感じます。

 子どもの頃に、充分に責任をとってもらってきた子が、その分だけ、しっかりと責任感のある子に育つようです。 同様に

我が子を“強い子”に育てたければ「父さん、母さんが、盾となり、壁となり、あなたをどんなことをしてでも、守ってあげるから安心しなさい・・・」と伝えることです。

“自分には守ってくれる人がいる”と確信した子が、安心して自分の力を充分に発揮し、困難に耐えうる人になっていくのです。

 自主映画「夢みる小学校」で一躍有名になった“木のくに子どもの村小学校”を設立した堀真一郎さんもまったく同じ事を言われています「自由には責任が伴う!などと言ってしまったら子どもは萎縮して力を発揮出来ません。木のくにでは、責任は大人が取ります。だから子ども達は伸び伸びと力が発揮出来るのです。」

 ですから虹の子達にも、「自由にしていいよ。責任はとってあげるから」と渾身の想いを込めて言い続けたいと思います。

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