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『“行事”の中から育つもの』

 入園したての子どもの多くは、自分の興味・関心のある遊びに取り組み、1人で遊ぶことから始まります。慣れ始めると、同じ遊びをしていた子が、少しずつ、かかわりを持つようになります。いくつかの小集団に分かれて行動するようになると、共通した遊びをみつけて取り組みます。活動するうちに、仲良しの友達になり、仲間として意識するようになります。私達は、子どもたちが、園に来るのは、単により多くの知識を身につけるためではないととらえています。一人ひとりの子どもが集団の中で、仲間と深くかかわりながら生活することにより、協調性、社会性を身につけます。人間形成への第一歩がここにあると考えています。虹の丘で行なう行事活動の多くは、仲間と力を合わせることを目的とした活動です。1人の力では不可能なことを、仲間と協力して取り組むことにより、可能にしていきます。多人数での活動は、さまざまな摩擦が生じ、けんかになることもあります。しかし、こうした出来事を通じて、確かな仲間関係が育っていきます。成し遂げたときの喜びは、仲間と一緒です。園生活の節々として行事を位置づけています。大きな行事を乗り越える度に、子どもの成長を感じます。それは、行事が表面化した時の見せかけの行事ではなく、子どもたちの主体的活動を取り組む意欲が基盤にあるからなのです。私たちは表面に現れた結果よりも、壁にぶつかりながら、仲間と力を合わせ、それを乗り越えていく子どもたち一人ひとりの動きや物事を成し遂げていく過程を大切にしています。
 

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